竹田昭彦・日誌(#20)・5月23日(土)  

“まっさん” のウイスキー蒸留所見学

 
“まっさん” ウイスキーをメジャーに注ぐ
=2015/5/23、余市醸造所・試飲コーナー
 
 
魚屋の店頭にならんだ「ヤナギノマイ」
=2015/5/23、余市駅前
 
 今日は、行進のない日です。
 天気は、晴れでした。
 午前は事務処理をし、午後はNHKの朝ドラマになった「まっさん」のウイスキー余市蒸留所を見学しました。
 ウイスキーは、貯蔵タル毎に味が違うので、それをブレンドし、製品化するそうです。ブレンドする技術者をブレンダーと呼び、最高者はマスターです。タルの善し悪しと貯蔵年数で結果が出ます。
 博物館には、タルづくりの行程と道具が展示してあり、興味を引きました。タルの側板と側板の隙間に、ガマの葉をパッキンに使うことを知りました。生け花などに使うガマの穂のガマです。一滴も漏らさない優れものだそうです。
 試飲は、1990年代に仕込んだシングルモルト余市にしました。15ccでアルコール55度、700円です。これは、マスターブレンダーのサイン入り商品です。180ccの小瓶が7000円ほどです。1980年代のものは、その倍の値段です。年数とともに水分とアルコールが蒸発し、量が減り、度数も下がります。
 タルに仕込んだ年月日の表示方法が気になり、色いろ伺うと、年配の女性が立ち入り禁止の貯蔵庫へ案内され、カギを開けて中に入り、説明を聞きました。タルの蓋に仕込みを示すプレートが貼ってありました。タルは同じ場所に固定せず、適時移動させながら熟成させます。今はコンピュータ管理で、移動をオートメ化している所もあるそうです。思わぬ場所を見せて頂き、感激しました。一般の見学では、カラのタルを見るだけです。
 戦前、戦争に突き進む国家総動員法のもと「贅沢は敵だ」と、果樹や飲食物の生産を制限しました。ワインからできる酒石酸を原料にロッシェル塩がつくられ、それが水中の音波や物体をキャッチするソナーの部品(圧電素子)に使われます。ソナーは、潜水艦や魚雷を探知できます。そのことから、軍事目的でワインの生産を特例的に「奨励」した一つが余市でした。
 この件で、「奨励」ポスターなどの資料の有無を博物館で伺ったら、「お見せできるものはない」とのことでした。 
 夕食は、余市駅前の魚屋でヤナギノマイ1本(580円)、マゾイ1本(380円)、ヒラメ1/4本、貝ツブの大1個を刺身にしてもらいました(計2000円弱)。魚屋さんは、食べきれないだろうと言っていたが、同行の嶋田さんと宿でぺろりと食べました。鱈腹食べ、満足です。