竹田昭彦日誌(#03)3月24日(月)
核兵器工場を5千人が包囲
兵器工場を包囲した5千人の人間クサリ
 今日は、核兵器廃絶を訴え、オルダーマストにある核兵器工場及び核兵器研究所のある施設を、人間のクサリで包囲する日です。
 11時半過ぎ、泊まった教会を出て、核兵器工場へマイクロバスで向かいました。工場の防護フェンス沿いの道に入ると、続々と参加者が集まっています。私たち日本の行進団の中から、「いる!、いる!」と、歓声が上がりました。金網のフェンスには、核兵器廃絶や戦争反対を訴える横断幕やステッカーを貼っています。
 軍事基地のフェンスに反戦の横断幕を貼るなど、日本では体験がありません。直ぐはずされるか、逮捕ものです。イギリスでも、貼紙禁止令はあるそうですが、今日の包囲行動には、許可が出たそうです。「信じられない」。
 各参加者たちは、持ち場のグループごとに貼りめぐらし、アピールしています。軍事基地のフェンスに「平和」の花が咲いたようです。イギリスは、国民の反政府抗議行動に対し、日本政府の対応とは違うようです。
核兵器工場の担当官(左)に折り鶴を渡す被爆者の佐藤良生さん(右)=3月23日、核兵器工場メーンゲート前
 昨日、メーンゲートで核兵器工場の施設責任者に対し、日本の平和行進団が訴えた核兵器廃絶の要請行動には、担当官がゲートの外に出てきて、片山明吉団長(長崎原水協事務局長)から、日本の行進団の全員が署名した要請書を受け取りました。そして、広島の被爆者佐藤良生さん(神奈川県在住)の訴えも聞き、折鶴を受け取りました。
核兵器工場包囲行動で日本の平和行進団が「原爆ゆるすまじ」を歌う
 核兵器工場包囲行動の開会集会は、12時からはじまりました。各ゲート毎などで集会を開いているようです。人間のクサリ達成の合図は、午後2時でした。一斉に楽器などの鳴り物と、大きな歓声がこだましました。
 日本の行進団は、国連に核兵器廃絶を要請する署名をお願いしたり、「平和」と書いたウチワや、折り鶴をデザインした「NO!NUKES」と書いたバッチを配布をしました。周りの人が寄ってきて、積極的に署名するなど、会話がはずみました。署名の集計は、135筆です。
 イギリスの参加者たちは、仮装したり、化粧したり、歌って踊り、怒りを表す抗議行動と共に、楽しんでいるようにも見えました。日本の行進団も輪に加わり、「原爆ゆるすまじ」を歌いました。
 包囲は、約5qのフェンス沿いに5千人が参加し、人間のクサリが完成しました。